情報フィルタリングと多様性
最近、自分の中で考え方の変化があったので、それを共有しようと思う。これまでは、自分とフィーリングが合うものや人、事とばかり関わるのは良くないと思っていた。エコーチェンバーやフィルターバブルといった言葉が最近よく使われる。動画サイトやニュースサイトでも、自分が見た関連動画や関心のあるニュースばかりが並んでいて、自分の関心の輪から出ることができなくなってしまう。これが現代において深刻な問題になっている。
人間関係と広い視野
社会の分断が進んでしまうことが大きな問題になっていると感じる。個人的にもそれは深刻だと思っていて、なるべく多様性を確保することが重要だと考えていた。だが、振り返ってみると、それがあまりうまく機能していないと感じる。人との関係もそうで、合わない人とは無理に関わると、お互いにとって損になることがある。そういう人と積極的に関わろうとすることは、相手にも迷惑をかけてしまうし、自分も良い気持ちにならない。有限の人生の時間をどう使うかを考えると、それは良くないと感じる。
好きなものと得意なものに関わる時間
自分の興味のあるもの、例えば野球や人工知能、哲学、自然科学などに関わっている時は、本当に上質な時間を過ごしている気がする。一方で、興味のないものに接しても、視野が広がる感じがしない。これはクラスターが分かれることや社会の分断が進むことが良くないとしても、個人単位での最適な行動はまた別にあると感じる。
ミクロとマクロの最適な行動
ミクロでの最適とマクロでの最適は異なる。例えば、経済学で言えば、ミクロ経済とマクロ経済の理屈は異なる。同様に、社会としての分断は良くないが、個人単位での行動の最適は別のアプローチが必要だと考える。人生の時間が有限であることからも明らかだが、結局、自分とフィーリングが合う人物や事とだけ関わっても、そこから別の繋がりが生まれ、多様性は担保されると思う。
ウィークタイ(weak ties)とストロングタイ(strong ties)理論
弱い繋がり(ウィークタイ)からの方が、仕事でもプライベートでも良い情報がもたらされるという理論がある。だが、弱い繋がりにも質があり、合わない人からは良い情報は得られないし、良い時間を共有できることも少ない。結果的に弱い繋がりになってしまう場合があり、そこからセレンディピティ(予期せぬ良い発見)がもたらされる。
結論
意図しなくても、人生は多様なものになり、いろいろなものと関わらざるを得なくなる。自分のコントロールできる範囲では、フィーリングの合うものとだけ関わっても良いのではないかと思う。これが現時点での自分の結論だ。
※ 上記の文章は、standfm (https://stand.fm/channels/62523cd67cd2c74328dc0e91 )にて、2024年6月5日に配信した内容の文字起こしです。
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